第23話

あの帰り道から数日なかなか慣れることのないえり先輩からの名前呼びにいちいち少しずつ照れながら過ごしている


先輩も部活の時は名字呼びだから多分俺が照れてるのが分かっててやってるんだろう

早く慣れたいな、そんな風に思っていたある日の部活中


トレーニングメニューが終わり次のトレーニングまで少し休憩しているとえり先輩から部室の荷物取りたいから手伝ってと声がかかった


後輩たちをチラッと横目に見ると明らかに練習メニューでぐったりしてるのが見えたので俺が行ってくるよと同級生に声をかけてえり先輩と部室に向かった


それで取りたい荷物ってなんですか?

救急箱の在庫とかね、消耗品全部計算しなきゃいけないから教室に持っていくのよ

あ、なるほどですね、それ手伝えばいいんですね

そうそう、ありがとね

いえいえ


そんな会話してるうちに部室に着いた

部室とは言えただの荷物置き場で用事がなければだれも近くを通らないような校舎の影の建物である

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