第22話

※えり先輩視点です⑩


ちょっとそれはズルいでしょ!

散々恥ずかしいとか言っといて

彼をからかったバチがあたったなと思わぬ彼の反撃に思わず照れてしまう


自分で言わせたようなものなのにその破壊力にグッと来てしまった


チラッと彼の方を見るとこちらを見ようともしないでほっぺたから耳まで真っ赤に染めている

さっきの反撃とか普段のメールとかラインの反応は女の子慣れしてる男の子なのにこういうとこだけ見ると彼が女の子慣れしてない感じは伝わる


ここで露骨に照れた反応するのも年上の威厳というものが、と考えて


良く言えたね、ご褒美何がいい?


なるべく平静を装いながら彼に聞いた、正直キスくらいなら彼に頼まれたらしてしまうだろうなと思っていた


名前で呼んで欲しいのと手繋いで欲しいです


かわいすぎんか?ホントにこの子高校生の男子?と思いつつもあえて余裕たっぷりな様子を作って彼の手をとり


ひろとくん


そう耳元で彼にだけ聞こえる声で呼んだ

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