第19話

※えり先輩視点です⑨


彼との待ち合わせの教室へ向かうといつも通り彼が教室の前で待ってくれていた

そういえば彼があとからくるのを見たことがないな

そんなことを思いながら教室に入ると彼の方から今日の授業の話を始めてくれた

去年同じ先生の授業を受けていた話を覚えてくれていてその先生の話だ

彼なりに和ませてくれてるんだなと嬉しい気持ちになった


本題に入ると彼からやっぱり好きだと言われて私は頭のなかが真っ白になっていた

答えは決めていたのにな、まっすぐ見つめてくる彼の視線を受け止めて

そっか

なんていえばいいんだろう

そう答えると考えていた言葉が浮かんできた

彼は落ち込んだようなシュンとした顔をしてる

違うよ君の思ってる方じゃないよ

そう思いながら答えた

こちらこそよろしくお願いします


彼のキョトンとした顔が面白くて笑みがこぼれた

これから君の色々な表情をもっと近くで見れるんだな、そう思っていた


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