概要
遥か未来、資本主義の狂騒が織り成すディストピア!?
『とてもとても、とても高い、塔のようなビルの最上階にその扉はある。』
あらゆる行為が経済活動として容認される中にあって、自殺や他殺だけが最大の禁忌とされている未来の話。
そこに行けば、この世界で不可能とされる『自殺』ができると噂されるビルがあった。
ネットで知った噂を頼りに、そのビルへと向かった少女の顛末とは……?
※本作は自殺を推奨する趣旨の作品ではありません。
※「小説家になろう」さんでも同時投稿しています。
あらゆる行為が経済活動として容認される中にあって、自殺や他殺だけが最大の禁忌とされている未来の話。
そこに行けば、この世界で不可能とされる『自殺』ができると噂されるビルがあった。
ネットで知った噂を頼りに、そのビルへと向かった少女の顛末とは……?
※本作は自殺を推奨する趣旨の作品ではありません。
※「小説家になろう」さんでも同時投稿しています。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!自殺が禁制された未来社会で自殺するには――?
「私」は塔を登る。自殺が最大の罪悪となったこの世界では、この塔を登るしかないのだ。
下層から10階へ、土産物売り場では不謹慎なグッズを売るボットがいる。そのボットともに60階へ。まだ先がある。身体の限界を感じながらも、さらなる高層へ。
「私」が何を忌み嫌い、何を思って「自殺塔」と登るのか。
サイボーグと化した人類、皮肉を理解するボット。未来社会のディティールがブラックユーモアをもって語られる様は興味深いとともにシニカルで、現代文明の先を暗示しているようでもある。
自殺という普遍的なテーマを軸に、ディストピア社会の正しさと歪みを正鵠に捉えた未来SFの名品。