概要
ストロベリーブロンドのふわふわした髪に零れ落ちそうに大きなハニーブラウンの瞳。
どこか舌足らずの口調も幼子のように天真爛漫な行動も、すべてが愛らしくてどんなことをしてでも守ってあげたいと思っていた。
……彼女のあの言葉を聞くまでは。
彼女の本性を知ってしまった僕は、もうかつてのように彼女を守りたいとは思えなくなってしまった。
だから彼女へのイジメの調査を命じられた僕は、その機会を利用してエステルの本当の目的を探ることにしたんだ。
僕は彼女の暴挙を阻んで紛争を止めることができるのだろうか?
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やりたい放題の転生ヒドインによる暴挙を苦労性の少年騎士が地道な捜査を通して阻止する物語。
処女作なので素直に書いたつもりが
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!攻略対象者が抗うことで見えてくる世界の残酷さと奥深さ
一読よくある「ゲーム世界への転生モノ」を舞台にしていますが、世界観の作り込み方が圧巻です。
この作品を読んでいると、ゲームの進行上では当たり前の設定や小道具が、
いかに理不尽で不可思議で非合法でご都合主義かを改めて痛感します。
それこそ、この手のストーリーでよく目にする
「この世界の人たちは実際に生きている(ゲームじゃないの)」
という転生ヒロインの言葉(あるいは心の声)すら、薄っぺらに感じるほど。
そして、それを攻略する側(転生女子)視点ではなく、
攻略される側(ゲーム世界の異性キャラクター)視点で展開されると、世界観、倫理観のエグさが本当に生々しいです。
本作の主人公は、そんな攻略…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読み始めたら止まらない!ありきたりではない乙女ゲーム転生作品
第一部までのレビューです。
本作は、作者様が初めて書いた小説なのだそう。
構成としては、よくある乙女ゲームの転生もので、ああ、テンプレものかと思いきや、とんでもない!
フレームはそのとおりなのですが、内容が、突っ込み、突っ込み、ひたすら突っ込みを入れていく。これ、コメディーなのかと思えるほど、面白いのです。
視点の中心も、転生ヒロイン側からではなく、美少女とも思えるほどの少年騎士ヴィゴーレからとなります。
ヒロインに夢中!? いやいや、ものすごく冷めているのですね。そう、視線が冷たすぎる。
謎もちりばめられています。それぞれに過去があり、ゲーム内の時間軸と織り交ぜつつ、物語が進行して…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読みやすいのに奥深い、この世界はどうなるのか
悪役令嬢物、乙女ゲーム転生物、確かに枠組みとしてはそれが利用されているのだろい。ただし、そればかりと思うこと勿れ。
非常に読みやすくさくさくと進むようにすら感じる文章でありながら、この世界は奥深い。
中心にいるのは女の子とも見紛うばかりの美青年騎士。彼もまたゲームの攻略対象者としてヒロインに愛を捧げる……はずであった。
さて、どうなったのかは是非とも読んで確認してもらいたい。そして彼らの過去を挟み、再び物語はゲームの時間軸へ。
なぜこのようなことになっているのか、神の思惑とは何なのか。目の離せない世界の裏側が見えそうで、非常に楽しみである。
ぜひご一読ください。 - ★★★ Excellent!!!カワイイ顔したあのコの真実――
とにかく「ヴィゴーレ」という女の子に見間違うような「美青年」がめちゃくちゃ可愛い。
素直な性格、悪意にモノともしない純心を持ち、容姿も抜群。
そして、可愛い(二度目
作者さんの近況ノート、ツイートに載ってるので是非見て下さい。
https://kakuyomu.jp/users/PiroshikiUtagawa/news/16817139557056859695
綺麗な赤髪の三つ編みにしている「あのコ」です。
男のくせに三つ編み??
理由がきっちりあります。異性の目を惹くためでも、お洒落でもありません。
彼が彼の仕事を行うために「必要だからやっている」三つ編みなんです。
このコが…続きを読む - ★★★ Excellent!!!悪役令嬢もので活劇!後半のメシが絶品
慣れ親しんだ令嬢ものでも、ちょっとしたスパイスで、暑い夏も食欲増進!楽しく読めるのは、みなさんご承知。
さらに、時代考証をキッチリやってのける作家さんともなれば、大人の読書にもピッタリというのが、こちらの作品。
もとより、次々と展開するストーリー運びに読む手が止まらず、乙ゲーをサンプルになじみある話運びの影にのぞく、不穏と黒幕。
一枚幕を剥がした向こうに広がる謀略に調略。
例えるなら、各国を股にかけて陰謀を企む組織を相手にギリギリのところで渡りあうサスペンスアクション映画のようです。
一部のラストシーンは圧巻で、「全読者が泣いた!」のキャッチがよぎりました。
そして、幕間以降がさらな…続きを読む - ★★★ Excellent!!!悪役令嬢の物語フレームを利用しつつ大胆に仕上げた爽快な逆転劇
■読み進めて最初に気づいたのは『あ、これ悪役令嬢ものか?』という疑問だった。言い方は悪いがいわゆるジャンル物である。物語を創作していくにあたり、様々なジャンル分けというのは存在する。そうした中で定番ジャンルというのは存在し、定番であるがゆえの基本フレームも存在する。この作品の場合、相当するキーワードが〝悪役令嬢〟と言う基本フレームなのだ
■しかしこの作品の場合、その基本フレームは定番通りには進まない。物語視点はヒロインではなく、本来であれば傍観者であるはずの1人の騎士見習いの少年を軸として進む。王子とヒロインと悪役令嬢、そしてその取り巻き。それを一歩下がった立ち位置視点から本当の主役のヴィゴ…続きを読む