概要
私の体は殻の中
大災害後の未来社会。法改正により、全国民が強化外骨格〈シェル〉の常着を義務付けられた日本。女教師カナデはその規則に反発する。恋人や旧友、シェル肯定派などとの交流によって彼女はどのような選択をするか?
人々が常に強化外骨格〈シェル〉を身に着け、家族や恋人と一緒にいる時も裸になることは許されない管理社会。一方で、ナノテクノロジーや再生医療技術、生体工学が発展したことで、街から森まで工蟲〈ゾア〉と呼ばれる人工生命体が飛翔する。カナデの旧友であり天才肌のさくらは彼女にこの世界は情報統制にまみれていることを伝え、恋人のシンが彼女の心を揺るがす。
人々が常に強化外骨格〈シェル〉を身に着け、家族や恋人と一緒にいる時も裸になることは許されない管理社会。一方で、ナノテクノロジーや再生医療技術、生体工学が発展したことで、街から森まで工蟲〈ゾア〉と呼ばれる人工生命体が飛翔する。カナデの旧友であり天才肌のさくらは彼女にこの世界は情報統制にまみれていることを伝え、恋人のシンが彼女の心を揺るがす。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!理想的なエスコートで読ませてもらったSF作品です。
人々が常に強化外骨格〈シェル〉を身に着け、家族や恋人と一緒にいる時も裸になることは許されない管理社会。
これがこの作品の核となっているのですが、そこに馴染み、優しい恋人もいて、自分の生活を送る主人公ですが、静かな渇望が徐々に浮き彫りになっていきます。
私たちは現在、「マスク」という外殻をすでに身につけています。それに違和も感じなくなってきました。でも、今後どういう暮らしが訪れたとしても、自分たちが地球という生々しい自然から生まれてきたこと、「裸の自分」という姿を持っていることは、簡単には脱ぎ捨てられない事柄ではないでしょうか。
主人公はそのふつふつと沸き立つ思いをどのように形にしていく…続きを読む