助けてくれるのではない。背中を押してくれるのだ

主人公の女性が旅行先で感じた何かが、未来の本人に重なる。
今の積み重ねは未来じゃないという彼女。
でも、時々、過去からの贈り物を見つけて慈しんでも良いんじゃないだろうか。
骨董品屋という場所の景色には、いろんな人のそんな想いが詰まっている気がします。


上のひとこと紹介は最近読んだEdyさんの小説に出てくる一節を模したものです(Edyさんレビューから飛んできたので敬意を込めて)。

結局、自分を助けてくれる言葉って自分で自分にかけてやるしかないのかもしれないなぁと改めて考えさせられる。
その一方、背中を押してくれる人ってのは少しずつ身の回りにいて、親かもしれないし子かもしれないし、SNSでつながってる知らない人かもしれない。元気玉じゃないけど、誰かに少しずつ背中を押されてるという感覚を持ってもいいんでしょうね。
この物語でいえば、ホテルのフロントマンでさえもその一人。

癒やされる読後感でした。

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