そっとあの時のままにしておく事で、守られる“宝物”がある
- ★★★ Excellent!!!
大切だから、大好きだからと、いつもいつも触れていることが、必ずしもその“宝物”を守ることにはならない。
あの時のまま、そっとしておく。
だからこそ守られる“宝物”もある。
惨状の中でこそ、そこから這い上がろうとするもがきの中でこそ、ふいに降ってきた束の間の休息を埋めるその暖かさは、胃にだけでなく、心にも、じわりと染みてくる。
その追憶の中の宝物を、大事にしまっておくことの尊さを気づかせてくれる物語。