そっとあの時のままにしておく事で、守られる“宝物”がある

大切だから、大好きだからと、いつもいつも触れていることが、必ずしもその“宝物”を守ることにはならない。
あの時のまま、そっとしておく。
だからこそ守られる“宝物”もある。

惨状の中でこそ、そこから這い上がろうとするもがきの中でこそ、ふいに降ってきた束の間の休息を埋めるその暖かさは、胃にだけでなく、心にも、じわりと染みてくる。

その追憶の中の宝物を、大事にしまっておくことの尊さを気づかせてくれる物語。

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