概要
大事にしてくれてありがとう。
私はいいところに嫁ぎました。
食べるたびにお母さんの優しさと愛を思い出します。
今は定年退職した夫と二人でお母さんの思い出話をしながら食べています。
それは「赤いきつね」と「緑のたぬき」。
温かい気持ちになる食べ物です。
食べるたびにお母さんの優しさと愛を思い出します。
今は定年退職した夫と二人でお母さんの思い出話をしながら食べています。
それは「赤いきつね」と「緑のたぬき」。
温かい気持ちになる食べ物です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!家族をつなぐ大切なひと、その思い出をつなぐもの
お年を召したひとたちの住む家から、盆や年末年始に、やわらかな賑やかさが、漏れ聞こえてくることがある。
私がまだ子どもだった頃、私もその賑やかさの中にいた。
騒がしくもあり、慌ただしくもあり、広くはない家の中にひとがぎゅうぎゅうで窮屈でもあったけれど、暖かかった家族たちの団らん。
私の場合もやっぱり、その中心にいたのはおばあちゃんだった。
中心にいるのにどこか控えめで、騒ぐ孫たちを穏やかに笑んで見つめるおばあちゃんが、家族と家族をつないでくれていた。
私の場合、そんなおばあちゃんの思い出すきっかけは、赤いきつねでも緑のたぬきでもなくて、いつもおばあちゃんが食べさせてくれた甘納豆だけれど、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人を思いやるという選択肢。
主人公は専業主婦で、めまいの持病がある。そんなことを知らなかった夫は、選択肢を示す。緑と赤、どっちがいい?
それは、主人公をかつて思いやってくれた義母さんと同じ選択肢だった。
人は誰かに選択を迫る時、やや強めに出ることがしばしばある。そして、選択肢と言うからには、悪い方と良い方があると思ってしまう。しかし、この作品の中に出てくる選択肢は、人を思いやり、どちらを選んでも良い方しかない。それはとても素敵なことだ。
思いやりの連鎖。人々の想い。そして巡ってくる優しさ。
赤と緑の選択肢の温かな可能性に気付かせてくれる一作でした。
是非、御一読下さい。