きっとこのお話は「優しさ」で出来ている。

認知症を患う祖母との生活は、大学生の鉄平にとっては冬場の赤切れのように少し痛い生活です。
認知症の方は何も悪くありません。進んで認知症になっている訳がないからです。だけどそれをケアする側の人間に、負担をかけていることは間違いない。そんななか鉄平は、お気に入りの「赤いきつね」を祖母に食べられる訳ですが……。

誰にとってもそんな「いつか」が来るかも知れない。だからこそ、その時を後悔しないように優しく生きていきたい。
このお話は、そんな素晴らしいメッセージに溢れている作品です。是非、ご一読ください。

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