愛を信じて。

 四方を海に囲まれた大陸アンスルの覇権を握らんと、強国カタピエのメリーノ公は、その武を用い他の公国公女を娶り、さらなる権力を求めんとしていた。
 しかし。その娶った公女たちがカタピエからいなくなるという事件が続く。それは「月色の瞳を持つ乙女」の仕業であることがわかる。
 彼女の名はセレン。神を信じる彼女は、果たしてメリーノ公の野望を阻止できるのか──。

 信じる心とそして愛、それらを余すことなく描いた傑作です!



 と、あらすじはこんな感じなのですが、ここでご紹介できないほどに深い物語です。
 敵役のメリーノの魅力もさることながら、セレンの味方である幼馴染のクルサートル、親友のフィロやミネルヴァ先生など、まるで生きているかのようなキャラ造形が素晴らしい。
 さらには名もなき衛士までカッコいいんだから、本当に凄い。そう、この物語は「凄い」んです。

 さらりと書いたあらすじでは魅力を伝えきれない。だから、この物語を読んで体験して頂きたい。

 カクヨムに来られている方は、何かしらの「読書体験」が素晴らしかったからこそ来ているのだと思います。そしてこの物語は、間違いなく素晴らしい読書体験になること請け合いです。
 私は幼い日に夢中になった、ファンタジーの読書体験をもう一度味わうことができました。

 このレビューが目に留まったあなたに、きっと素敵な読書体験が訪れることでしょう。

 間違いのない「本物」を、ぜひご体験あれ!

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