市井の大河ドラマ化希望。
- ★★★ Excellent!!!
遊郭で生まれた、見目麗しい男の子「悠介」。彼の武器はその賢さ。齢十に満たないとは思えぬほど聡い彼は、その遊郭で二番人気だった母親の死をきっかけに遊郭の外──つまり外界に出ることとなります。
目の前に広がるのは初めて見る世界。しかしどう生きれば良いかわからない。今まで彼の世界は遊郭の中だけだったのだから。
これはそんな悠介が、一人の人間として生きていく成長物語です。
と、あらすじはこんな感じなのですが、とにかくこの物語、吸引力が凄いんです。しかも脳内で映像が鮮やかに再現され、上質な時代劇を見ている気分になれるんですよね。
素晴らしい物語って、頭の中で想像がすぐに出来るんですよ。この物語もまさにそれ。作者様の筆力が高く、するすると読みながら頭の中でその映像が再生されるんですよね。
これはきっと、素晴らしいキャラクタたちがそうさせているんだろうなと思います。出てくる人物にリアリティがあって、そして心があったかい。読み終えると心がほっこりすること間違いなし。
さらにはですね、この物語はシリーズでして、本作は4作目。このクオリティの物語をシリーズで長く読めるなんて、本当に最高としかいいようがない!
私の最推しはシリーズ二作目から登場する「三郎太」です。どんなヤツかって? そりゃあ読めばわかるさ、いや読んでほしい! そしてこのシリーズの楽しさを共有しましょう!
そんなワケで、絶対に後悔はさせません。
読めばわかるさ、迷わず読めよ! そして一緒に、この作品のドラマ化を世に叫びましょう!!