概要
偶然から女子学生服で学校に通った、私の特別な6年間
LGBT配慮やスカートとスラックスの機能性格差の問題が重視され、今や性別に関係なく制服を選べる時代になりつつある。
しかしこれはあくまでシステム上の話であり、女子生徒によるスラックス着用と男子生徒によるスカート着用では後者が圧倒的にハードルが高い。
それでもそんな時代へ移り変わったという事実だけでも喜ばしいことかもしれない。
私が中学校へ入学した時代は男子は詰襟とスラックス、女子はセーラー服とスカートという固定観念に異論を唱える人などなかった。誰もそれに対して疑問を抱いていなかったからだ。
そんな時代にスカートを履いて学校に通った僕、いや私の実話。
中学入学後間もない僕はある日姉のセーラー服をこっそり着ていた。同級生の女の子みんなが着ている美しい紺の鎧に、ただただ興味があっただけ、のはず
しかしこれはあくまでシステム上の話であり、女子生徒によるスラックス着用と男子生徒によるスカート着用では後者が圧倒的にハードルが高い。
それでもそんな時代へ移り変わったという事実だけでも喜ばしいことかもしれない。
私が中学校へ入学した時代は男子は詰襟とスラックス、女子はセーラー服とスカートという固定観念に異論を唱える人などなかった。誰もそれに対して疑問を抱いていなかったからだ。
そんな時代にスカートを履いて学校に通った僕、いや私の実話。
中学入学後間もない僕はある日姉のセーラー服をこっそり着ていた。同級生の女の子みんなが着ている美しい紺の鎧に、ただただ興味があっただけ、のはず
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!夢や勇気を持たせてくれるお話
生き方について考えることができました。
性についてのことだけでなく、「ああしたい」「こうしたい」という、自分の夢、理想について周りの目線などで悩んでいる人はぜひ読んでみて欲しい。
作者さんのように良い人に囲まれるわけでもないかもしれない、上手く夢や理想を貫き通せないかもしれない。だけど、これを読めばきっと、「うまく行かないとしても一歩踏み込んでみよう」そんな勇気を持てると思う。
勿論私も、数年悩んでいたものに踏み出してみようと思う。
ありきたりな言葉かもしれないけど、
『何かをするのに遅いなんてことはない、まずはやってみる』
ここからは、1つの文学作品としてのレビューを。
作者さんの心優し…続きを読む - ★★★ Excellent!!!誰かの心に希望や勇気を与えるかもしれない――。そんな、小さな物語
エッセイというものの面白さは、小説のような創作ではなくリアルに近いということです。
云わば他人(作者)の人生、考え方、その人が見ている世界を追体験できる面白さを内包しています。
このエッセイは、タイトル通り「女子学生服で6年間を過ごした僕の実話」、まさにこれになります。
LGBTというテーマを扱ったものでありますが、そこに批判めいたものや難しいものはありません。
ただ、作者が過ごしてきた6年間を抑制の効いた文章で綴っています。
小説では起承転結が少なからず用意されており、読者をクライマックスに向けて誘導していくのですが、このエッセイでは劇的な展開はありません。
だからこそ、人の心に訴える何か…続きを読む