概要
女性の美しさを強調して殺害するその事件を人々は「ウェディングドレス殺人事件」と呼ぶようになる。
犯罪心理学者の稲村の元には事件に関しての感想を述べる依頼が殺到するのだが、警視庁捜査一課を名乗る男、西島の存在により事件は動き出し……?
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!待望の続編!待ってました!
前作『壁尻殺人事件』の続編となる今作。尻ーズ化してほしいと作者に頼み続けたかいがありました(笑)ありがとうございます(笑)
続編と書きましたが、推理ものとしてはこちら単体でも楽しめます。ただ、稲村先生の強烈なキャラクターはぜひ1作目から知ってもらいたい、というのがファンとしての本音。
前作では、壁尻という特殊性癖を持つ稲村先生が(時に性欲に狂いながら)推理をするという流れなのですが、今作はウェディングドレス殺人事件。彼の性癖は活かせないのでは?と思いきや、今回も彼は暴走しながら見事な推理を披露してくれました。
(女性が辱しめられていれば満足なのかも?)
ろくでもないことばかり書いてしまい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!稲村先生のエグい生い立ちこそ、むしろ私の性癖です。
特殊性癖の殺人事件を解決する、特殊性癖の天才犯罪心理学者・稲村秋人シリーズの第2弾。
今回は女性の遺体が破廉恥な改造ウェディングドレスを着せられるという連続殺人事件です。
相変わらず欲望全開で綴られる怒涛の思考展開が最高に面白いです。
稲村先生がこうなるに至った生い立ちにも触れられ、彼の為人への理解が深まりました。
フェミニストの会合へ参加するシーンでの見解が秀逸でした。
特定の人や物事をラベリングして、外側から考察・批判することは、意外と簡単です。
もしかしたら我々も、『特殊』なものを気軽に断罪しているかもしれない。
『普通』はこうあるべきという基準、それがただの個人の主観であることに…続きを読む - ★★★ Excellent!!!最高に気持ち悪い!だからこそ人間らしい!美しい!
まずこの作品を全編通して感じていたのは「キモイ」でした。
一応褒め言葉です、この作品では。
主人公は清純潔白な好青年でも、ましてや犯罪に対して意味もなく憤怒を覚えるような真人間でも無い。
欲求に正直で、どこまでもクズなカス野郎です。
けれど空っぽではなかった。
あるいは、ある意味では空っぽだった。
どこまでも無意味な事実が意味を成して物語を形作って、どこまでも蔑まれるべき主人公はただ無意味にこの後も生活を続けるんだと思う。
どこにでもある物語。
けど、だからこそこれは真実であるとすら思える、そんな訳ないのに。
歪みも美しさも人間臭さも、何もかも馬鹿にしたような、けれど肯定したような作品に思え…続きを読む