キックオフの笛が聞こえない

自殺したはずの女子マネージャーからのメッセージが届いたサッカー部に所属する４人。その内容は、彼女の自殺の原因が４人にあるというものだった。
告発者の正体は誰なのか、４人が推理を集わせる中で、徐々に過去の忌まわしい記憶が呼び起こされていく。
読者の興味をそそる導入、４人が秘めた過去の記憶、次々と明らかになる衝撃の真実。最初から最後まで面白い、出版されているミステリ小説と遜色ない作品です。

全国高等学校サッカー選手権大会の県予選第１回戦を翌日に控えた桜聖高校サッカー部。レギュラーメンバーのひとりである草薙悠はうまく眠ることができずにいたのだが――そのスマホへメッセージが届く。『わたしを殺したのは誰ですか？』。２ヶ月前に投身自殺した部のマネージャー、西野藍からのクエスチョンが。

藍さんからのメッセージを受け取ったのは、悠くん始め松宮涼真くん、仙崎啓次くん、秋山翼くんの計４人。彼らは協力して真相の解明にあたるのですが……解明が進むにつれ思いがけない事実が露わとなって、誰かが追い詰められていく。ただ緊迫感があるというだけじゃなく、それを４人の会話劇と回想の中で押し引きさせ、悪寒を“…続きを読む