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「おっぱい揉ませてくれないかな?」

「へ、変態っ!」


 思いっきり罵倒されました。そりゃそうか。でも、怒ってる顔もかわいい。


「でも、僕は鈴川さんの胸を揉むために……」

「そ、それでわざわざ呼び出したんですか!?」

「うん!」


 だってこうでもしないと無理そうだったんだもん!


「な、なんで触りたいんですか!?」

「それは……触りたいから」

「だからそれを聞いてるんですってば!」


 なんでって聞かれてもそうしたいとしか答えられない。触りたいから触りたいんだ。そこに理由なんてない。強いて言えば、大きいから?


「なんなんですかあなたは!」

「僕は僕だよ」

「ですからー! そうじゃなくて!」


 鈴川さんはそう言った後、困ったように頭を手で押さえた。そんな仕草もかわいい。


「揉みたいなら、あなたも、その……」


 鈴川さんはしばらくそのままの姿勢で止まった後、囁くように小さな声で呟いた。


「そのって?」

「ですから、その……」

「その?」


 そのって何だ。具体的に言ってくれないとわからない。さっきと立場が逆転してる気がするけど、それはいいか。


「その!」


 鈴川さんは決意を込めたような声で、目線を僕の…………下半身に向けた。

そして、指をびしっと、そこにさして、


「あなたのも揉ませてくださいっ!」


 そう言ったのだった。

 

 下半身の、僕の……つまり、その、あれだね、うん。って。


「ええええええ!?」

「ですから! あなたのも揉ませてくださいって言っているんです!」

「えええええええええええ!?」

「さあ! どうするんですかあああ!」


 鈴川さんは僕にグイグイ近づいてきた。眼鏡越しの綺麗な黒い瞳がぐるぐるになっていた。鈴川さん、君はいったいどうしたんだ! いや、それを言うなら僕もか。


「こ、答えて下さいっ!」


 これは大きな選択になりそうだ。揉むために、揉ませる……? ど、どどどどどうしよう?



K.断る


L.揉ませる

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