A























 そうだ。僕は今日、ここで鈴川さんに好きだと伝えるために、放課後ここに来てもらうように頼んだんだ。頼んだのは今朝だけど、その時点でガッチガチに緊張してた。そのせいなのか、授業の内容が全く頭に入ってこなかった。ついていけてなかった訳ではない。緊張の中、脳内で告白の練習をしてたり、鈴川さんかわいいな……ってずっと見てたりしてたからだ。うん。


「え、あの、えっと、その……」


 やばい。いざ、好きだと言おうとすると、心臓がバクバクいって変な汗がダラダラ出てきた。おいどうした、しっかりしろ僕。さっきまでずっとシュミレーションしてただろ。あれ? シミュレーションだったっけ? まあいいや。


「どうか、したんですか……?」


 僕が何も言えずにいると、鈴川さんが一体どうしたって感じで聞いてきた。あああやばいやばいどうしよう。めちゃ不審がられてる気がする。


 覚悟を決めるんだ。僕。何を言うかは、もう決まっているだろ。



C.「鈴川さんが好きなんだ」


D.「眼鏡外してみて」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る