偽称の虚言者 ー嘘を吐《は》く正直者ー

作者 萩月ヱリカ

非情にトリッキーでテクニカルな作品

  • ★★★ Excellent!!!

読みやすいしっかりとした文章で綴られる、たいへんトリッキーな内容の本作。
総合ランキング上位にみられる、わかりやすい作品を読みなれている人には、はっきり言っておすすめできない。
おそらく状況を把握できないまま、登場人物の言葉に振り回されページを閉じてしまうのではないかと思う。
だが、ミステリーファン、特に文庫畑を長く耕している読者には、これほどお薦めできる作品はめったにお会いできない。
それほどに見事な展開を見せる物語であり、京谷要の狂言回しぶりは見事であった。
深く考えれば考える程どつぼにはまっていくのだが、考えずにはいられない興味深いストーリーも楽しい。
WEB小説を中心とする読者よりも、文庫を中心とする読者に是非ともお薦めしたい秀作である。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

その他のおすすめレビュー

地辻夜行さんの他のおすすめレビュー 75