魔女は何味?
――――魔女が砂糖の味をしていたことを、今でも覚えている。
「あ、あの……」
何百年経った今でも、時折あの砂糖の味が恋しくなる。
そして今日、魔女の屋敷にひとりの少女が訪れた。
だからだろうか。余計に恋しくなって、あの甘さを求めている。
「いっらしゃい。
……ねえ、いきなりこんなことを聞くのは、あれなんだけど」
「はい、なんでしょう?」
私はあの時の魔女の顔を、声を、思い出しながら、言葉にする。
「貴女はどんな味の魔女が好みかしら?」
「へ?」
「なんとなく、直感でいいから」
「そうですね。私は――――」
こうして、特別製の魔女ができあがるのだった。
魔女は砂糖の味がした。 聖願心理 @sinri4949
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます