概要
おかあさんは、エーレンカの木になった。私が七つの時だった。
赤ん坊のときは尻尾があって死ぬと木になる不思議な種族〈森の民〉の、楽しい暮らし。素朴で清らかな愛と喜びに満ちた、短い生の物語。『異世界風土記』的な連作短編です。(おまけの番外編あり)
※『恋人の石 ~荒れ地の民の物語~』https://kakuyomu.jp/works/1177354054885379758 と同一世界を舞台とした物語です。
※『恋人の石 ~荒れ地の民の物語~』https://kakuyomu.jp/works/1177354054885379758 と同一世界を舞台とした物語です。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ある森に住む、とある人びとのお話。
この物語は、なにか事件が起こったり、謎解きをしたり、どきどきわくわくするような種類のものではありません。
たとえるならば、あるひとつの民俗の報告。
あるひとつの生態系のレポートです。
おだやかで、仲睦まじく、なにもかもわけあって、みんなが家族。
小柄で愛想がよく、器用で朗らかで、決してお互いに仲違いをすることはありません。一対一の結婚制度を持たず、結ばれた相手が複数人いることは普通です。
どうしてこのような人びとが存在するにいたったか。その理由が明かされたときには、驚くとともにとても納得できたのでした。
彼らは、本当にどこかにいるのかもしれません。
よろしければ、ぜひ手にとってみてください。