概要
想像するだけでも忌々しい、散々食べさせられたかぼちゃ。
幼少期貧しい暮らしを経験した女性の人生と、かぼちゃを巡るハッピーエンド。
神ひな川小説大賞参加作品。
神ひな川小説大賞参加作品。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!過去の傷を上書きするのは大事な人の幸せ
幼少期、戦後の食料事情から散々かぼちゃばかりを食べさせられた女性が、長い年月を経てそのトラウマを克服するまでのお話。
かっちりした手触りの現代ドラマです。いい話、なんて言い方ではあまりにも漠然としているのですけれど、でも本当に心温まるいい話。
食卓に上るかぼちゃを題材に、ひとりの女性の人生の足跡を振り返るお話で、『食』によって世界を切り取るアプローチの丁寧さと、時代の移り変わりを感じさせる時間のたたみ方が光っていました。特に魅力的なのがその現実性の手堅さ。謎や事件や不思議が一切出てこない、ひとりの人間の人生をただそのまま描いた、その姿勢というか物語自体のコンセプトのようなものが嬉しい作…続きを読む