戦国時代のイメージが変わります

武士の世って女性登場人物が活躍できなさそう、という食わず嫌いを繰り返していましたが、女性たちが足軽としてバリバリ活動していて驚きました。
大河ドラマでは描かれない角度、視点から新しい世界を知ることができ、とても新鮮です。
現代人のアメさんが語り手ということもあり、読み手の理解が進みやすい例えや解説も心強いです。

考えてみれば、江戸時代や戦後のような太平の世の方が、身分や立場が固定されてしまって、なかなかその枠が崩れないもの。
大変革の最中の戦国時代だからこそ、何もかも流動的で、細かいことより手柄が物を言うんだなと実感します。
生き抜くのも大変だけど、細かいことを言ってられないカオスだからこそ、異界の人がしれっと暮らせる、謎の納得感も笑
突然オババ様がディズニー欠乏症を発症しても、その印象が後々まで尾を引く様子もなく…

自分の中で、女性主人公が動乱の世にタイムトラベルする作品といえば海外ドラマ『アウトランダー』(姑はついてきません)でしたが、読後は完全に本作にポジションを譲りました。
たくましく生き抜く仲間の面々を、どんどん応援したくなります。

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