概要
◾️イラスト置場◾️
https://kakuyomu.jp/users/Hatori/news/1177354054908791812
(本編には挿絵あり。巻末にもイラスト置場があります)
見習い騎士のセスは、血のつながらない妹リュナを『妖魔の森』で奪われてしまう。
妹が『魔王軍』にとって重要な『秘宝』であると知ったセスは、森で出会った二人の人物――不死者の青年デュークと猟師の少年シャル――と、妹を取り戻す手段を探すことに。
立て直しのため滞在した宿場町で、セスは、悪漢に絡まれていた吟遊詩人の少女と出逢う。
アルテーシアと名乗った彼女は、行方不明になった兄を捜してこの町を訪れたのだと言うが――
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!本格的なファンタジーを読みたい方、ここにありますよ!!
流行りの異世界転移もいいけれど、壮大な世界を舞台にした本格ファンタジーを読みたい方、
ぜひ『竜世界クロニクル』を開いてみてください!
血のつながらない妹を取り戻そうと旅する見習い騎士セスの冒険を描く本作、
少しずつ仲間が増えていき、世界の謎が解けてゆく、
主人公セスの中に封じられた大いなる力とは何なのか? など、心躍る要素がてんこ盛りです。
個性豊かな仲間たちと共に、セスは妹を、そして世界を救えるのか?
興味深いのは、単純な善悪の構造ではないこと。
果たして敵側は悪なのか、人間はつねに正しいと言えるのか?
そもそもセスたちは何と対峙しているのか?
吟遊詩人が伝えるレジェンド・サーガと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!壮大なスケールで描かれる、竜と神、人の伝承記
竜とその眷属である六神によって創られた世界。人々はその世界で竜や神の加護を受けながら生活していたが、数百年前のある事件をきっかけに人と竜は相対する存在となった。世界の趨勢を憂えた竜は、自らの力によって星を終焉に向かわせようとしたが、ある神の策略によって星は滅亡を免れた。以来、人々は平穏な生活を送っていたが、数百年の時を経て運命が動き出し、星は再び破滅への道を辿ろうとしていた。破滅に向かう中で交錯する人々の願い、そして世界を見守る竜と神は何を思うのか。
上記のとおり、神話と伝承をモチーフにした壮大な世界観から成る王道ファンタジーです。歴史や地理に至るまで精緻に創り込まれた様は圧巻の一言。作中…続きを読む - ★★★ Excellent!!!魅力的な人物達が織りなす、壮大なRPGのような群像劇
本当に壮大な、歴史をめぐる物語です。
他の方々も書かれていますが、王道ファンタジーRPGのようなキャラクター設定と世界観。一つ一つ謎を紐解くような、ストーリー重視のRPG好きには特にお勧めです!
とても沢山のキャラクターが登場するのですが、主人公だけでなく、それぞれのキャラクターに魅力的な味があります。
立場が違えば当然、願いも価値観も異なりますが、彼らが衝突を通じて理解し合い、やがて1つの大きな歴史を作り上げて行く過程は、とても胸が熱くなります。
笑いあり涙ありの展開で、気づけばそれぞれの人物に感情移入しているはずです。
また、土地によって名物料理があったり、様々な種族間の交流が繰り…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これは、この竜世界を生きるみんなの物語。
この物語には主人公が大勢います。
もちろん「主人公」として位置付けられているのは、見習い騎士の少年、セステュ・クリスタル。彼が血のつながらない妹を、魔王軍にさらわれてしまうことから物話は始まります。
しかし登場人物たちが増え、彼らの人生や想いに触れる度、この物語はセステュと言う「主人公」だけではなく、この世界に生きるキャラクター全てを語る「物語」として広がっていくように感じました。
エピローグのタイトル通り、正に「それぞれの物語」です。
登場人物たち全てに命を吹き込んだ物語、だからこその結末、そして読了感。
絶対にお気に入りのキャラクターが見つかります。(一人だけとは限らないかも)…続きを読む - ★★★ Excellent!!!竜と神と人が交錯する壮大な世界——叶えたかったのはたった一つの約束
ある日、妹の頼みで故郷を目指し、深い森に入った兄妹。そこで狼の群れに出会ってしまった二人ははぐれ、その別れが二人に課せられた大きな運命の始まりとなります。
騎士見習いのセス、攫われてしまった妹リュナ、彼女を助けてくれた不死の剣士デュークに、森に馴染んだ少年シャル。翼持つ少女に、多くの謎を抱えた竜、そして魔王。読み進むにつれて、圧倒的な王道ファンタジーの世界が広がります。
けれど、この物語に登場する魔王は、他の物語の魔王とは少し様子が異なります。なぜ彼が魔王と呼ばれるようになったのか。かつて魔王と共に戦った英雄の盟友ウィルダウと、セスにまつわる秘密とは。
歴史物語であり、群像劇で…続きを読む - ★★★ Excellent!!!約束と希望を胸に未来へ。世界のはじまりを視たのは、神か竜だったのか——
壮大な世界観と、時空を超えた素晴らしいファンタジー!
まずはこの一言に尽きる。
主人公のセスは由緒正しきクリスタル家出身の見習い騎士。『妖魔の森』で血の繋がらない妹リュナを攫われてしまい——。
冒頭からワクワクする王道ファンタジーの展開と思いきや、もっと緻密に練られた設定と展開にアナタも度肝を抜くはず。攫われたヒロインを助けに向かうのか……と思いきや、どうやら妹は魔王軍にとっての秘宝とやらで??
どこまでも善人で純粋な主人公セス、彼と旅の中で出逢う不死者の青年デューク、デュークのそばでふよふよ漂っている謎のフワモコ・フィーサス、猟師の少年シャル、そして吟遊詩人のアルテーシア。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!肩までどっぷりファンタジー! 多様性を認めた世界が目指すのは……
拝読して一番に思ったのは作者様はファンタジーを書くということに置いてずば抜けたセンスがあるということです。
ファンタジー世界を構築する美しいネーミング、目裏に浮かぶ美しい自然の光景や町の描写、そして読み終えた物語が静かに手元から羽ばたいていく余韻。特にラストの一文にまでこめられた物語世界を人々の心に伝承させていくという思いを感じ、書き手とは本来そうあるべきかなと感銘しています。
ひと月と少し、肩までどっぷりとファンタジーに浸かりこみ、作品世界を満喫させて頂きました。
歴史も内容も実に緻密で細かく施されています。細かなディティールでその深い世界を作りあげることに成功しているのですね。そのよう…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人と神、そして竜が織りなす、壮大で愛しい物語。
クロニクルと名付けられるも、その言葉が実行されたと感じられる物語って実は多くないと思います。それを成すには主人公の周りのことだけでなく世界全体、さらには歴史を扱わなければならないからです。それらを破綻させることなく、そして広げた風呂敷をきちんと畳める構成力と文章力――それがこの『竜クロ』にはきちんと備わっています。畳むどころか、「そんな畳み方するの!?」と物語の新たな形を見せつけてくれたりもする、そんなサプライズが待っているのですから、これは読まない手はありません。
良家の生まれである少年が、突然連れ去られてしまった妹を追う――という、まさに王道な幕開け。その後は個性豊かな仲間たちと出会っ…続きを読む