概要
星が死ぬ夢を見た。
【sny: sen の複数形。夢、睡眠。】
取り返しのつかないことをした。僕は目覚めているのか、夢の中なのか。
壊れた左耳で弟の声が囁く。
「君が僕を理解したことなんてないじゃないか」
取り返しのつかないことをした。僕は目覚めているのか、夢の中なのか。
壊れた左耳で弟の声が囁く。
「君が僕を理解したことなんてないじゃないか」
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!薄暗いグレーで覆われた水彩画のよう
世界が薄暗いグレイに覆われている、不思議な空気感が魅力的な作品です。
主人公が触れるシーツの皺や、壁紙の模様…、無生物であるはずのそれらが不意に生物のように蠢めく(比喩としてでも)のも、この世界なら何の違和感もなく受け入れられてしまいます。
「僕は他人に訴えたいことがない」と言っておられるのを下敷きにして読むと、多分この物語も強いメッセージ性はないのだと思われます。けれど、図書館の廃墟に残った本に群れる蝶は、何なんだろう?と考えさせる力があるし、弟はどうして死んでしまったのだろう?ととても気になるし…、で一気に最後まで読んでしまいました。
他の小説も気になりますが、時間の都合で、なか…続きを読む