第22話 1年5組 小西 真

17:30女子トイレ

女子の声はしなくなった。


助かったのかな?

僕は首に巻き、ノブにかけたベルトをゆるめた。


「小西…いるんだろ?」

ドキリとした。


片平先生の声だ。

なんで僕がいるってわかったの!?


「小西…大丈夫だ…俺しかいない。信じて出て来い。」


どうしよう、片平先生を信じて出ていこうか?


でも…



「小西、お前の気持ちはわかる。思春期とはそうゆう時期だ。恥じることはない。」



いや、ちがうんですって!僕は山口くんに命令されて…


とそこへ芳根先生の声がした。

「片平先生!今井先生がいるって本当!?」


「あっ、いやっ…」


「ちょっと出てきてくださいよ!女子トイレでなにやってんですか!?」

ドンドンドンドン

芳根先生は戸を叩く。


…ぐずぐずしてたらでれなくなっちゃった…

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