第32話 教師 片平 慎太郎

17:51女子トイレ


どうにかしないと…このままじゃあ、最悪強行突破されて小西が発見される。

小西はいいとして、カメラも発見される。

 今度のはスマホと連動させてるから調べられたら俺のだってバレちまう…


芳根先生さえいなきゃなんとかなるのに…


たのむよ芳根さんよぉ…!



「あのー…」

個室の中から声がした。

ばかやろー小西!芳根先生がいるのに声出すなよー!!



『片平先生、今の声…』

ほら見ろ芳根先生も訝しんでる。

やばいって。



「片平先生と、芳根先生もいるんですよね?僕でも、小西です。どうか、僕を信じて片平先生と二人きりにしてくれませんか?」



…なに?


小西の声は恐ろしく落ち着いている。

『なんななな何でだ小西!どうゆう意味だ?』

俺は脂汗が止まらない。


『小西くんなの!?本当にあなたなの!?何やってるのあなた!』


「御免なさい、ちゃんと説明しますから。その前に片平先生と二人きりで話をさせて下さい。」


なんだ、なんだなんだこの流れは!


俺に何を言うんだ!?



『…片平先生、任せていい?』

芳根は心配そうに見詰める。


『はん…は……はいっ…』


とりあえず返事をした。

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