小休止 会議室にて

第18話 保護者と教頭

17:28 会議室

全くなにしているんだ、今井さん、芳根さんは。

教頭の私を残して!


『あれ?先生方は?』

山口の乳、武雄が言った。


『そのー、今担任の今井の方が、ちょっと立て込んでまして…』

私はハゲ頭を出し言った。



『おかしいんじゃないですか?私達は時間にきているのに。ねえ、山口さん?』

神波母は言う。


虐め被害者の小西の母親は座っている。

狼狽えているのか。


『もう、今日なしでもいいんですよ?帰らせていただこうかしら?』

と、神波母。


何様だ貴様、お前の息子は虐め主犯格だぞ?


『まあまあ、先生方も大変なんでしょうから。10分だけ待ちましょ?』

さすが山口のうちは余裕がある。


山口は秀才で特に目を付けていると聞く。


なぜそんな山口が虐めに加担を?とは思うが。


『……よろしいですか?』

私は小西の母親に声をかけた。


『…私は…いくらでも待ちます!』


力強く言った。

意外と胆が座っているのかもしれない。


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