竜の“まじない”を巡る大河ファンタジー、ここに完結

古代から続く竜の“まじない”が世のことわりを支配する世界。
それはやがて中世から近世へ、近代を経て終末へと。
近代はほぼSF、終末はポストアポカリプスの様相を呈していきます。
数百年を跨いで語られる様はまるで映画「クラウドアトラス」的。
各年代で僅かに繋がりを残しながらも全く異なる物語が展開され、どのストーリーも幻想的でプリミティブな魅力に満ち溢れています。
そして兄と弟の物語は長い時を経て、意外な形で結末を迎えます。
何もヒーローが勇ましくに戦ったりロマンスするだけが物語ではありません。
まさしく幻想、まさしく文学、そしてまさしくファンタジイ。

因みに個人的には近代の物語が白眉だと思いますね。