竜のまじないを利用して生きる人々の歴史、そしてその先。

絶滅した竜の骨のまじないを利用して暮らす世界。
母に先立たれたハシバミとニレの兄弟。
弟のまじないが目覚めるのが遅いことを、兄は心配する。
そして、目覚めた弟の力は。

章が変わり、時代が進むと、前の登場人物たちの
業績が語り継がれていたりして、
一つの連なった世界の、着実な歴史を感じます。
古代では、まじないについてわからないことが多いですが、
後には学問の対象となり、利用の仕方も高度に発達。
私は、中世のシラカバの物語が一番好きです。
文字を知らなかった者が、本を読むことを覚える喜び。
近代は、SFミステリみたいな趣もありますね。

果たして、弟とは再会できるのか?
最後の竜とは?
面白かったです。