概要
地上から来た少年は天空都市へ降り立つ。果たすべき誓いと憎悪を秘めて。
人々が携帯を片手にネットの海に飛び込む時代、囁かれた噂があった。
“空に巨大な機械で出来た都市がある”。
事実、天空都市を訪れた人間の文献が残っていたが、その存在は明らかになっていなかった。
だが、その二十年後。
―――天空都市は唐突に現れた。
故に天空都市の住人と地上の人間は秘密裏に交流を始めることになった。
海沿いに住まう少年、芦原連也(あしはら れんや)は空と海を眺めるのが好きな少年だった。
彼には人知れずに果たすと決めた誓いがあり、その為の力があった。
天空都市の技術を操る並外れた技術。
失われたはずの異端の技能。
高い資質故に必ず自分が選ばれるのも連也の計画の内だった。
その、知られざる目的を果たす為に。
これは空の上で紡がれる新たな物語。
そして