★★★ Excellent!!!
等身大の、丁寧に描かれた彼女たちの日常の欠片 crazy’s7@レビュー&作品紹介師
【物語は】
10連休という、ゴールデンウイーク明けから始まっていく。学校や仕事のある人ならば、お休みは終わって欲しくないと思う人が多いものだが、主人公の一人である”陽稲”にとっては違ったようである。彼女にはどうしても、仲良くなりたい相手がいたからである。容姿は正反対と言っても過言ではない。
この物語は、群像劇である。
主要となる二人に加え、他のクラスメイトなどからも日常が語られていくようだ。果たして、主人公の一人である陽稲は、自分の目標通りもう一人の主人公である”可恋”と仲良くなれるのだろうか?
【舞台・世界観・物語の魅力】
本編に入ると、”学生特有”なのかもしくは”世界の狭い範囲”で起きることなのか、ある問題に遭遇している。
例えば頼まれものであっても、勝手に他人のもとを見るというのは、如何がなものだろうか。作中ある”もの”が原因で、主人公二人を含む三人の生徒が職員室に呼ばれることとなる。分別のつかない年齢ではないとは思うが、”学校”という場所においてありがちなことのようにも思えた。
学校という狭い世界の中で、同じものをクリアしていかないといけないとなると、起こりうるものなのだろうか。面倒なことが起き、それを招いた人物に怒らない(表面上)可恋は大人だなと感じる。
(注意*作中、学生生活においてありがちと思える出来事の一つ。他人のノートを勝手に見て、コピーするという事件が起…
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