第15話 武闘派令嬢カルリーノ

 ガブリエルは一人で領内を散歩している。

 悪役令嬢ガブリエルなんて呼ばれ、ああ、いよいよ何かが起こるのだなぁと考える。

 遠くの道から一人の令嬢がやって来る。赤色のドレス、ストレートのロングの髪、表情は冷たく感じる。

「あなたが悪役令嬢ガブリエルかしら?」

「ガブリエルだけど? あなたは?」

「私の名前はカルリーノ、十四才」

 何かを感じ取ったガブリエル。

 これは殺気かもしれないとガブリエルは思った。

「悪役令嬢ガブリエル、私とここで決闘してね?」

「なんで私がそんなことをしないといけないのかしら?」

「なぜなら、あなたは私たち貴族の恥さらしだからさ!」そう言ったカルリーノはガブリエル目掛けて走る。

 ガブリエルは身構えた。そして、カルリーノの飛び蹴り。かわすガブリエル。ガブリエルも反撃に出る。カルリーノの顔に目掛けてストレートを放った。

 しかし、カルリーノはそのストレートをかわしてそのまま腕をつかんでガブリエルをねじ伏せる。

「……!? あなたはなんなの?!」ガブリエルは痛みに耐えながら聞いた。

「フンッ、私は武闘派令嬢カルリーノよ?」そう言って冷たい笑みを浮かべている。

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