第12話 レオン、ズバズバと初登場

 蹴りあげ令嬢ガブリエルの家にレオンという貴族の十三才がやって来た。

「はじめまして、レオンです」初めは礼儀正しいかのように思われるが。

「私はガブリエルです。レオンさん、カッコいいですね」ガブリエルはちょっとホレた。

「姉のエルモです。よく遊びに来てくださいました」姉も好印象のようだ。

 ちょっと三人で話しているうちにレオンはこう言った。

「蹴りあげ令嬢って何のことですか?」レオンのこの一言に姉妹は笑顔がひきつる。

「あら、レオンさんはご冗談が上手いこと」姉エルモはそう言った。

「いや? ウワサで聞いたけど? 何を蹴りあげるのですか?」レオンはしつこい。

 言えない、蹴りあげ令嬢ガブリエルなんて言えない姉妹である。

「おほほ、私ガブリエルが領内を案内しますわよ」

「姉である私も行きます」

 三人は領内を歩いている。

 レオンは遠くの山を見ている。

 それに、姉エルモと妹ガブリエルは姉妹揃ってホレボレするのである。

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