悪役令嬢はとりあえずフラグをフンッ! とへし折っていく(連載)
野口マッハ剛(ごう)
第1話 悪役令嬢ガブリエル
まだ十三才のガブリエルが自宅である館の階段でスッテンコロリンと頭を打った。その痛さと言ったら言葉に出来ないほどであった。ゴンッ! とものすごい鈍い音がしたからだ。廊下をたまたま通っていたガブリエルの姉エルモ十四才が慌てて駆け寄ったぐらいだ。ガブリエルは頭を両手で抑えながら徐々にやって来る何かの映像を脳内で感じ取った。
「あれ、あなたはひょっとしたらエルモ?」ガブリエルはそう聞いた。
「何を言っているの? 本当に大丈夫なの? ガブリエル?」エルモは心配そうな表情だ。
「あれ、ここって私が密かにやっていた乙女ゲームの世界なの?」ガブリエルは目を丸くしながら言った。
「え、どういうわけ?」エルモはいよいよ心配になった。
(えっと、私は女子学生プロレスの試合をしていて……それからいつの間にか意識がなくなって、そして今は目の前に乙女ゲームのエルモが居て……え、私がガブリエル? 悪役令嬢ガブリエルなの? どういうわけ? えっと、頭が……!)
そうガブリエルが考えてここで、
「私、乙女ゲームの中にいるー!?」と叫んだ。
そばにいた姉エルモは急いで助けを呼びに走って行ってしまった。
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