女神の白刃

作者 玉椿 沢

物語が主人公の想いを輝かせる

  • ★★ Very Good!!

女の身体を鞘とする剣型の兵器『精剣』。
『精剣』の存在が生み出した数々の大戦により荒廃した世界。
大戦は終息せしとも爪跡深く、さらにはそんな状況下で、も力を求める『剣士』達により平和は夢物語。
そんな荒んだ世界で、男女一組の旅芸人が、『赤茶けた大地を畑や街に、煤けた顔を笑顔に変えたい』そんな想いを胸に、ゆっくりと馬車を走らせる。

物語の構成要素全てが、主人公の想いを一際際立たせているのに成功している秀逸作品。大戦により荒廃した世界、それほど優秀ではない精剣を宿したパートナー、微妙な立場の生い立ち、いまだにひとの心を蝕んでいく大戦の爪跡、精剣至上主義のような価値観。そう言った事象ひとつひとつに向けられる主人公の心情、そして決意。見事にライトアップされ、主人公を応援したくなる環境が造りだされている。
是非ご一読頂きたい!

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