苦しみから、立ち上がろうとする姿は美しい。

世の中には理不尽があふれている。
理不尽と向き合う姿をえがくことが、文学に課せられた使命ではないかと、俺は勝手に思っている。

つまり、作中の登場人物スギモトさんよろしく、この作品の文学性の有無を判断するならば、当然のことながら『有』ということになる。

文学性の有る作品が、もっとwebでも評価されればいいのにと思う。
そう、この小説はwebでもっと評価されるべき物語だ。

もう一度いうが、世の中は理不尽なことであふれている。
まったく人生はままならない。
ままならないばかりか、信じられないような不幸が降りかかることもある。

立ち向かうのか、翻弄されるのか、迎合するのか……

人には罰ではなく、赦しが必要だ。
人は赦され、ふたたび立ち上がるべきなのだ。
人が苦しみから立ち上がろうとする姿は美しく、そして美しさは俺たちに力を与えてくれる。

登場人物たちに、赦しが、そして救いが訪れるのだろうか。
傷つき打ちひしがれた登場人物たちは、ふたたび立ち上がって歩き出すのだろうか。

ぜひ、ご自身の目で確かめていただきたい。
これは、あなたに力を与えてくれる物語だ。

その他のおすすめレビュー

からした火南さんの他のおすすめレビュー138