昔の話②

 土砂降りの中で彼は言った。「まだ回ってるね」


 その時彼は自分の足元を見ていたけど、足元で回っているものと言えば地球くらいだったから、私はひどく困惑した。


 だけど、どれだけ特別な人達が変わってしまっても、私と彼は永遠に生き続けると信じていたのも事実だ。


 もう昔の話だけど。

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