概要
文学少女と電気工娘が女学校でドッタンバッタン大騒ぎ
時は大正十年(1921年)。東京府の高等女学校に通う文学少女の澄子は、没落する家の再興のために成金御曹司との望まぬ縁談を強いられていた。そんなある日、旧校舎の機械室を占拠して怪しげな電子工作に勤しむ上級生の千代と出会い……
(本文中のヘッセ引用は酒寄一訳・光文社古典新訳版『デーミアン』によります)
(本文中のヘッセ引用は酒寄一訳・光文社古典新訳版『デーミアン』によります)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!カクヨム開設当初から入り浸ってるけど、短編の中では最高傑作です。
作者は歴史・伝奇ジャンルで投稿しているが、SFの要素も含んでいる。
しかも、最も料理の難しい(と私は思うけど)時間旅行のテーマに取り組んでいる。しかも美味い、いや巧い。
伝奇物が似合う時代は大正時代。
本作品に限らず、他の作者の投稿作品でも大正時代を舞台とする例を幾つも読んだが、それぞれにシックリ来る。不思議なんだよなぁ。
平成に比べて明らかに科学技術は遅れているのに、現代で未実現の大発明が何故か似合う時代。
この作者を含め、大正時代に取り組んでる方々は文語的な趣きを帯びた口語文が上手い。言葉の醸す異世界観が多少の夢想を糊塗するんだろうなぁ。
兎に角、雰囲気たっぷりの作品です。
しかも、2人…続きを読む