人間は弱い。……けど強い。そんな人間味がこの作品から溢れ出している!

矛盾したことを書いていると思いますが、そう書いてしまう程、この作品には人間の本質のようなものが、ありのままに描かれていたと思います。
メルが魔女に捕らえられて歌声を奪われたのも、メルが魔女の館で出逢って仲良くなった少女に、
「あなたと友達にならなければよかった」なんて言葉を言ってしまったのも、
全てはワガママ・力不足・後悔・現実逃避などの「人間の弱さ」によるものでした。
しかし、だからと言ってメルは、
「こんな辛い想いをするくらいなら、もう誰とも友達にならない」ではなく、
「あなたと友達になれてよかった」と言い、
メルは少女と交わした約束を果たし、少女と別れ、次に彼女の助けを必要とする人の所へ向かいました。
再び「あなたと友達にならなければよかった」と言ってしまうくらい辛い想いをするかもしれないのに、
何故そんなことができるのか、
その理由は「人間が強いから」に他ならないと思いました。
いや、少し違うかもしれません。
人間は弱いから、誰かの助けを必要としていて、
そのために、傷つきながらも出逢いと別れを繰り返し、
助け合い・出逢った人との想いを積み重ねることにより強くなる。
まさに人生の縮図であり、メルの首につけている黒いチョーカーはそれを象徴するものだと思いました。
このレビューを読んで、この作品でどんなドラマがあったか想像がつきますか?
もし想像がつかないなら、ぜひこの作品を手にとり、自分の目で確かめてみてください!

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