もう大忙しなんですよ。
素敵なジャズ(?)バンドのライブとなりゃ、
「そんな素敵な演奏はどこで聞けますかっ!?」といそいそとyoutubeを開き(御丁寧にもプレイリストがあるんです!)、
癒し系係長(何がどう癒し系なのかはご自身の目で!)とのランチとなれば、
「くっそぅ!どうして私はこの時間に読んでしまったんだ」とまぁぶっちゃけ何時に読んでも思い、
素敵な男性との間で揺れ動く花音ちゃんを見れば、
「穏やかだけど時に強引な夏目先生も捨てがたいけど、クールな三田村さんの今後の頑張りにも期待したい……」と思う。
っかー、もう!たまりませんよ、ほんと。
素敵な音楽も、美味しいご飯も、それからやっぱり恋も!
なんて欲張りなあなたのためにあるようなお話です。
もちろん、私のためにも!
地味でちょっと優柔不断、ごく平凡なOLの飯倉花音。
彼女が、ふとしたきっかけで彼女の勤める黒田食品の社員たちで結成されたジャズバンド”KSJC”と出会い、思わぬ方向へと自分を開花させていく。
彼らの音楽が、それぞれのバンドメンバーとその周囲の人々へ起こしていく心地よい波を、スムーズな文章でなんとも美味しく描き出す、魅力に溢れた物語です。
音楽と、花音の成長、そして恋。破れる恋、実る恋。時の経過とともに去っていくもの、それでも続いていくもの——。甘さや幸福感だけでなく、そういう様々な要素がごく自然に組み込まれ、突出することなく絶妙なバランスでそれぞれに美しい色彩を放ちます。何かメッセージを声高に主張するわけではないのに……だからこそ、読み終えた後に読み手の中に様々な余韻を残します。
花音の人生の中の大切なワンシーンに、一緒に付き合わせてもらったような……そんなさり気なさ、切なさ、そして幸福感。「読んでよかった」と誰もが爽やかな読後感を堪能できる、なんとも心地よい味わいの物語です。
恋と音楽と美味しい食べ物、新しい暮らしに変わりたい自分
あるジャズバンドに加入することになったアラサー女子のリアル感たっぷりの成長物語です。
音楽ってなくても生きていけます。
衣食住ほど必須項目ではありません。
けれどもこれほど人生をエモーショナルに輝かせてくれるものもないと思います。
楽しいときも
迷っているときも
どうしようもなく誰かを好きなときも
気持ちに寄り添ってくれる音楽があります。
作中使用されている音楽をプレイリストで楽しむことができます。
6人編成のジャズバンド
ブラスロックというジャンルでとにかく音楽とパフォーマンスがカッコいいんです!
誰かCD化、映像化してください☆
好きな音楽
美味しい食べ物
充実した暮らし
自分に素直になること
楽しい仲間
そして大切な人
人生を奏でる素敵な要素が幾重にも重なります。
バンドの演奏のように軽快に始まる導入部分
穏やかに自然なテンポで流れ
時折ドキッとさせられる転調があり
そして終盤に向けて盛り上がる展開
ドキドキする恋に美味しい食べ物に聴きごこちのいい音楽の詰まった物語
楽しめないわけがありません。
そうそう、途中何か所も「飯テロ」部分があるので特に夜中の読書には若干注意(我慢?)が必要です(笑)
美味しいものが食べたくなる
心地よい音楽に触れたくなる
そして何より恋をしたくなる
等身大の女の子の三拍子そろった「恋愛物語」を聴いてみてください。
この物語のメインはもちろん、主人公花音が出会うことになる恋。
なのですが、物語で使用されている素敵な楽曲の数々、何度も出てくる美味しそうな料理の描写(夜中に読むのは注意です)、それらがうまく合わさって本当に引き込まれます。
曲のほうは、本文に示されているURLから聴けるものもあり、より物語に入り込めます。
恋の相手も候補の方は二人いるのですが、それ以外の男性も素敵な人ばかり。このジャズクラブ本当にあればいいのに、と思いました。それくらい皆さん素敵。
花音は最初、控えめで悩みがち。でもそんな彼女が少しずつ、前向きに行動するようになっていく。
明日から自分も頑張ってみようかなんて、そんな希望ももらえるような、そんな作品でもあります。
この作品は、29歳地味女子・飯倉花音ちゃんを中心にリアリティ溢れる人間ドラマが詰まっています!
仕事上での人間関係、社内部活動としての音楽活動、それからプライベートでの初一人暮らし(シェアハウス)、美味しい料理の数々。そして忘れてはいけないのが、奥手な花音ちゃんの恋模様。
時には音楽活動で、また時には恋愛で問題が発生し、「これ、どうなっちゃうのー?」と、毎回テレビドラマを観ているかのような構成で、読者の心を掴んで離しません!
また、作中に登場した音楽をすぐに聴けるように、動画のプレイリストリンクも用意されています。
誰もが知っている名曲から最近人気のアーティストの曲まで。
ジャス、ピアノ、鍵盤ハーモニカなどのクールな技とともに聴くことができます。
作中のジャズバンド「KSJC」のメンバーを想像しながら音楽に浸れるなんとも贅沢な小説なのです!
リアリティある人間ドラマを読んで、そして聴いて、体験してみませんか?
とても爽やかで元気がもらえる作品です。
おすすめです!
花音は井上〇央、三田村さんは小〇旬、夏目先生は綾〇剛でどうでしょうか?
それくらい、ジャズバンドもシェアハウスも、ちょっと身近でリアルです。実際に花音と年の近い独身女性である私の身の回りではこんなこと絶対にありえないんですが(笑) あったら楽しそうだし、大人の青春!といった感じです。
定期的に現れる飯テロも、毎週一回ずつロケ地のおいしいお店を紹介する感じで……とプロデューサーのようなことを考えてしまいました。
この作品はちょっぴり大人向けでありながら少女漫画的なポイントもあるラブストーリーです。
主人公の花音は29歳処女。物語の序盤では、子供にべったり依存する過保護な母親(いわゆる毒親というやつでしょう)の支配下にあるため、精神的に自立できていません。
その彼女が会社の社内クラブであるジャズクラブに加入したことをきっかけに、楽器演奏を通じて会社の人間関係を良い方向に動かし始め、母親の支配を脱するために家を飛び出し――そして最終的にはジャズクラブの中で三角関係になってしまう……という流れなのですが、終始花音の不器用さにははらはらさせられっぱなしで、私も彼女の友達の瑠璃になった気分で「しっかり! しっかり!!」と言い続けていました(笑)
最後、自分の本当の感情の向く先を自覚した時には、読者としてはぱーっとテンションが上がりましたが、本人たちはおっとりアイスを食べているのが、なんとも彼女ららしいなあ……と微笑ましく思いました。
中盤からの盛り上がり方はすごいので、ぜひ楽しんでください!
余談ですが、萩岡係長と黒田社長がめちゃくちゃ好きです。
大きな不満はないけれど、どうにも、つまらない人生。
基本、自分には自信がない。特に恋愛には劣等感すらある。
若干、口癖が「私、地味ですから」になっている。
恋がしたい。人生を楽しみたい。
成長したい。自分を変えたい。
でも……、なんとなく時間は流れる。
真面目なだけじゃ、人生は楽しくならないらしい。
そんなときに、出会ったバンド。
素敵だと思った。でも、それだけ……の、は、ず、が!
勇気を出して、参加した会社の部活バンド。
その一歩の勇気で、主人公の生活は目まぐるしく変化していきます。
さっぱりとした読み口で綴られる、お年頃女性の繊細な心理と美味しそうな料理、わくわくするライブ、音楽、そして、ドキドキな恋愛模様にコメント欄も賑やかです。
大人になりきれないまま、歳だけ増えたという不安のある人。
この作品の主人公・花音もそうなのです。
一緒に、成長を疑似体験して、素敵な恋愛まで味わいましょう。
さらには、自分に最適なパートナーの見つけ方も分かるかも……
そんな物語です。
幸福は、平凡な日常の様々な処にも転がっています。
日々食べる料理やおやつの味、動画サイトなどで聴く音楽、季節の訪れ。
幸福の兆しもまた、平凡な日常の様々な処に転がっています。
不動産の広告や、愛想のよさそうな同僚、社内クラブへの勧誘。
しかしその平凡な日常の中の幸福は、誰かと共有しなければ、雑念と憂鬱の中に埋もれてゆきます。例えば、たった一つのアイスでも、一人で部屋に籠って食べるのと誰かと食べるのとでは違うでしょう。幸福の兆しもまた、それを手に取ろうとするほんの少しの勇気がなければ過ぎ去ってゆきます。
主人公は、二十九歳になっても男性経験がない地味系OLです。大人になったら経験するであろうと考えていた様々なことを経験せず、経験しようと思っても踏み出すことができず、束縛の強い母親の元で悶々とした日々を過ごしています。
これは、そんな彼女が人生の転機を得る物語です。
社内クラブであり、ジャズバンドであるKSJCへの加入によって――。
そして、六重奏とともに人生の転機と恋の物語が奏でられ始めます。
KSJCには気になる男性が二人。一人は人が好さそうな社内診療の嘱託医。もう一人は冷たくて険がある少し年上の社員。
果たして主人公の運命を変えるのはどちらでしょうか?
ぜひともこの『六重奏』を読んで体感してみてください。
KSJCっていうバンド知っていますか?
皆さん会社員なんですけど、プロ顔負けの演奏なんですよ。
選曲もクラシックやジャズから流行りのポップスまで多彩で、編曲がスゴくいいんです!
メンバーもみんな魅力的で……
特にフロント3人がタイプの違うイケメンなんですよ。ビジュアル的にも満足で。
しかもドラムが女性って珍しくないですか?
今度ライブがあるので一緒に行きましょう!
帰りにはゆっくり食事もして。
おいしい和食のお店を紹介しますよ。
えっ!?KSJCのことをもう少し知りたい?
そうしたら私が知っているKSJCメンバーの秘密も教えますよ……
もしKSJCメンバーのことをもっと知りたかったら、「飴と傘」「続・六重奏」も読んで下さいね。
(ネタバレ含みますので、「六重奏」読了してからをお勧めします)
「恋愛のこういう場面、あるある!」
「この曲、いいね!」
「こんな部屋に住んでみたい!」
「この料理、美味しそう!」
そんな共感のポイントがたくさん用意されている作品です。
ヒロインの飯倉花音は29歳の地味OL。彼氏いない歴=年齢ではないものの、恋愛に奥手になっている。「恋がしたい。処女を捨てたい。自分に自信を持ちたい」。
そんな花音が、ブラスバンドでドラムを叩いていた経験を買われ、職場の社員と関係者で結成されたバンドに加入することになる。黒田食品ジャズクラブ、略して「KSJC」。ジャズ、ポップス、ロックまでを幅広く演奏する、アマチュアながら人気のバンドだ(作中で演奏される楽曲は、リンクされたYoutubeの動画で聴くことができます)。
さらに花音は、バンドのバリサックス担当の男性社員とシェアハウスで暮らし始める。
音楽活動と初めての共同生活。変化がなかった毎日にハリと緊張感が生まれ、花音は少しずつ垢抜けていく。そんな彼女に、トロンボーン担当の男性が思いを寄せる。
大人の恋を知っていく花音。アマチュアからセミプロへの道を歩んでいくKSJC。
スーツが似合う大人たちの人生がハーモニーになっていく——。
自信を持ってオススメできる恋愛小説です。
人生に彩りを添えるものって何でしょう。
音楽? 恋? それとも美味しいごはん?
大丈夫、全部ここに揃ってますよ!
この物語は、地味な箱入り娘OLだったヒロイン・花音が、ジャズバンドに加入したことをきっかけに、自分の力で人生を歩んでいこうと変身を遂げるシンデレラストーリーです。
一番の見どころは、何と言ってもライブのシーンでしょう。
活き活きと演奏するバンドメンバーたち、実在する楽曲で組んだセトリ。会場の空気感までもが伝わってくるようで、とてもわくわくします。
花音の恋愛模様にも要注目!
29歳ながら未だ処女という奥手さから、相手との関係がステップアップしていくことへの不安や戸惑いがすごくリアルです。
三田村さん派か夏目先生派に分かれることかと思いますが、私は絶妙なクーデレ三田村さん推しです。
そして外せないのは飯テロ要素。
バンドの打ち合わせやデートなど、シーンの要所要所に食事描写がさらりと挟まれていて、生きた人間の日常を感じます。
人生を可もなく不可もなく何となく生きるだけなら、不満も不自由もそんなに感じないのかもしれません。
でも、自分で進む方向を決めて一歩を踏み出せば、もっともっと広い世界に飛び出せる。
迷ったり悩んだり、苦しくなったりもするけれど、その先にはきっと素晴らしい景色が待っている。
そんなことを実感できる、魅力たっぷりの作品です。
ただいま、恋もバンドも大盛り上がり。
続きが楽しみでなりません!