第6話 名将降臨

お詫びと訂正

前回のサブタイトルが「ついに開幕!!深淵の覇王トーナメント!!」と表記されていましたが、正しくは「ついに開幕!!深夜の相撲トーナメント!!」です。

各方面への混乱を招いたことを深くお詫び申し上げます。


蛇愚地山羊人(じゃぐちやぎと)は朝陽に向かって吠えていた。

相撲トーナメントを終えて隣の村へ向かう頃には、既に闇夜に淡い光が差し込み初めている。男達は大地を駆け、キツツキは暁天を羽ばたいた。


そして、森で縛られてた妖師(以下森さん)は自問自答していた。なぜ自分は自分の故郷を強襲する部隊の特攻隊長なのか。自分はどうするべきなのか。答えはどこにもないのだろうか。ただ、その刹那を生きるのみだ。


「うおおおおおお突撃」

ほぼ半裸の男達が隣の村に押し寄せる。全裸の奴もいる。

これには飛び起きて応戦に出た隣の村人も足がすくむ。

「ひぃ怯むな」

そこをヤギトは単騎で蹴散らしまくる。これはもうヤギト無双だ。

「お前達、村長の家はあっちぞ」

と森さんも的確に指示を出す。一流の将と卒が揃えば向かう所敵無し。


と思われたが。

「妖師衆集合」

ヤギト達に立ち塞がったのは半裸で木の杖を持った男達。妖師の集団のようだ。

妖師が手をかざし

「火よ」

と唱えると本当に手から火の玉が飛び出し、ヤギトの顔をかすめていった。

「これが妖術ってやつか」

「やばいいっすよヤギトの兄貴。あんなのが十人も」

今度は特攻隊の方が怯んでしまった。ただ一人、ヤギトを除いて。

「あのなお前ら、火の玉が飛んで来たくらいなんだってんだよ」

ヤギトは駆けた。応じて妖師達は次々と火の玉を発する。溶けたチーズを出してる奴もいる。

だがヤギトには一つとして当たらない、普通によく見てよけているので。

「おらぁ、火を怖がるのなんて動物さんくらいなんじゃこのダボが」

ヤギトは妖師を二、三人ぶちのめし、杖を奪ってさらに殴り飛ばした。

「すげぇ流石ヤギトの兄貴だぜ」

やっぱり暴力が一番!!

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