第3話赤宮 きりんが赤宮 カノンになったワケ そして姉は… パートツー

「声…優?」


「そう、声優。それも貴方が憧れるメインヒロインの。私が今から貴方に与えるこの力さえあれば、貴方の夢を叶えることができる。貴方の許可さえあれば」


「何故俺の夢を!?」


「それは秘密。で、どう?なりたいかなりたくないか決めてほしいのだけど…とっくのもう、答えは決まっているわよね?」


そう、俺の答えは決まっている。

メインヒロインのキャラを演じたい。

その夢を叶えるためには…


「答えは固まったそうね」


「はい、俺…声優、メインヒロインの声優になりたい!!」


「そう、だったら貴方にその夢のための力を授けるわ」


そして彼女は俺に近づいてきて…


「っ!!!」


俺にいきなりキスをしてきた。

しかも舌も入れてきたし!!


そしてしばらくして、やっとの事でその女の人はキスをやめてくれた。

そこでやっと俺の意識もハッ!っと戻る。


「お、お前何を!!」


「貴方に力を授けただけよ。これで私の力は貴方に移ったはず」


「そうだったの…か?」


「ええ、そうよ。じゃあ、私はもう役目を果たした訳だし…そろそろ時間ね」


「姿が消えていく…」


そう、彼女の姿が消え始めていったのだ。


「私は役目を果たしにきただけよ。貴方に力を授けるという…そうだわ、これを貴方に。困った時に読んでちょうだい。きっとあなたの役に立つわ」


そして彼女は俺に一枚の手紙を授けた。


「だから…ね?もう泣かないで」


そして彼女は完全に光になって消えてしまった。

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