勇者の旅の裏側で

ただの一神官である私、リュイス・フェルムは、上司に当たる司祭さまからある特別な任務を授かった。
「できるだけ少数」の「腕の立つ冒険者」を見つけ出し、目的の人物を救い出すこと。
そのために私は、この国で最も実力者が集まるという冒険者の宿、「剣の継承亭」へと足を運び、そこで・・・アレニエ・リエスという名の一人の女性剣士が、自身より巨大な大男を簡単に倒してしまう現場に遭遇する。
その姿に任務達成の可能性を感じた私は、彼女に依頼を受けてもらうべく、任務の内容を明かし頼み込んだ。

「私と一緒に・・・勇者さまを助けてください！」
「・・・はい？」

これは、一組の剣士と神官が、陰から勇者を救う物語。