読後に残るのは、ラムネを開栓した時のビー玉が、深く蒼い炭酸水に潜る鮮やかなイメージと、真夏日に灼熱の道路を濡らす甘い味だ。とても良かったです。
物静かで、絵を描くことが大好きなユキ。 元気で活発な女の子、ひろ花。 二人は保育園からの幼馴染だった。幼い時には、結婚の約束だってしている。 しかし、所詮は子ども同士の口約束。どうせ本気になんてしていないだろうと、ひろ花は思っていたのだが……? 物語後半、ユキの大胆な行動が最っ高に素敵です! ネタバレになるので何も言えませんが、ときめきと感動で胸がいっぱいになること間違いなしです。 ああ、漫画かアニメ化してほしい……
保育園からの幼馴染の、ひろ花とユキ。離れてしまっても、全ては、幼い頃に交わしたあの約束の為に——。目の前にありありと浮かぶ情景描写がとても素敵です。ユキの、静かながらも、熱い、一途な想いに心惹かれ、読み終わった後は、とても穏やかな感動に包まれました。時にすれ違いそうになる、二人の春夏秋冬を、ユキが描く絵画と共に、鑑賞してみてください。
いちごのショートケーキは、いちごが少し酸っぱいからこそ美味しい。だがこの物語は、徹頭徹尾甘いのだ。なのにどこを切り取っても美味しいのだ。ラムネのように爽やかで、水菓子のように瑞々しい。とても夏らしい物語だ。色と温度がありありと浮かぶほどに。
保育園から一緒で、ずっと好きだったユキ。変わり者で、女顔でガリヒョロもやし宇宙人眼鏡verなんて呼ばれて。だけど彼は絵が上手です。そしてとても素敵です。素敵なんです。ネタバレになるので詳しくは書けませんが、後半ユキのやったことがとても素敵でロマンチックで情熱的で、読んでいて胸がキュンとなりました。これだけじゃ何なのか分からないでしょうが、そう思ったら読んでみてください。必ず心打たれるはずです。
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