箱庭の魔導書使い
TARASPA
第000話 プロローグ
怒号が飛び交い土煙が舞い上がる──そこは戦場。
戦っているのは普通の人間ではない。片方は人間よりも強靭で獣のような肉体を持った獣人。そしてもう片方は人間よりも遥かに強大な魔力を保有した魔人である。
そんな戦場にはこの争う二つの勢力の他にもう一つの小さな勢力があった。それらを率いるのは、つい最近までこんな世界とは全く無縁だった人間の青年。
その手には戦場に似つかわしくない分厚い本を持っているだけで、そんな彼の周りには小さな妖精が一匹飛んでいるだけだ。
そんな浮いた存在だというのに、獣人も魔人も彼らに気付く様子はない。
「そんじゃまあ、始めるか」
そう呟いて男は右手に持った本を開いた──
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