ランボオまで届きそうで届かない感じが、何とも遣る瀬無さと、微笑ましさを同居させている、腰の下の座布団のような柔らかさを感じさせる作品。帆場さんはヴェルレーヌをどう視て、感じているのであろう。そこを読んでみたいのと、これで終わって欲しくないと、感じさせる真面目さを感じました。港街だから書けた詩でありましょう。ちなみに三遊亭三遊郭もランボオで小説を書いております。三遊亭三遊郭中編文学集1「異邦人」です。
ここに収録された作品に触れれば、簡単に、そして大胆な旅ができます。とにかく視野が広く、作品一つをとっても多くの場面が展開されています。また、ただ漫然と様々な所を見ているのではなく、その着眼点が意外性に満ち溢れています。「ここでこうくるか!」 何度そう思わされたことか。
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