概要
〝何に書かれているか〟より〝何が書かれているか〟が大切だ。だけど――、
西暦2056年。人が紙に文字を綴るという行為を忘れて久しい日本。
『緑が丘女学院』に通う一年生の篠宮汐里は、これと言って打ち込める趣味も部活もなく、張り合いのない日々を過ごしていた。
そんな折、ふとしたきっかけから、学校に〝図書室〟なるデッドメディア化した紙媒体を貯蔵する設備があることを知り、興味本位からそこを訪れる。
そして訪れたその場所で、汐里は一人の上級生と出遇う。
〝学院最後の図書委員〟を自称する彼女の目的とは――。
『緑が丘女学院』に通う一年生の篠宮汐里は、これと言って打ち込める趣味も部活もなく、張り合いのない日々を過ごしていた。
そんな折、ふとしたきっかけから、学校に〝図書室〟なるデッドメディア化した紙媒体を貯蔵する設備があることを知り、興味本位からそこを訪れる。
そして訪れたその場所で、汐里は一人の上級生と出遇う。
〝学院最後の図書委員〟を自称する彼女の目的とは――。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!☆アナログとデジタルが織りなす青春SF
近未来百合SFもの。
まず一言に、尊いです! それはもちろん百合的な要素のことでもありますが、舞台となる「近未来の学校」と「旧校舎の図書室」という相反する要素を美しく描かれているところもまたいい。最先端の雰囲気とノスタルジックな雰囲気がスパイスとして味付けされた青春物語は、もう素晴らしいの一言でした。
洗練された文章で非常に読みやすく、また同時に読み応えもあるのもよかったです。青春ものやSFものとしてではなく、ひとつの小説作品として魅力のある文芸作品だったのではと思います。
眩い青春作品を探されている方、またSFに挑戦してみたいSF初心者の方に是非読んでもらいたいです。面白かったです。…続きを読む