今でも変わらない雰囲気を持つ舞台と、その不気味な世界。

この物語の舞台となっているのは、たぶん千葉県の常磐線沿線の地域でしょうか。
そして、物語の舞台設定となっている時代は80年代から90年代にかけての10年間だとされていますが、小説の中に描写されいる頭のおかしいオヤジみたいな人は、今でも時どき噂話で耳にしますし、私が幼少だった頃(90年代末期)は実際、そんな良からぬ噂のある人が近所にいた事も思い出しました。
これは私の勝手な思い込みですが、この話から漂う怖さと、物語の舞台となっている土地の得体の知れない不気味さ(自分も住んでいた時期があるのでよく分かる)や、昭和の頃で時間が止まってしまったかのような雰囲気も相まって、この場所を舞台とした事が、恐怖感を感じさせ、この作品をより魅力あるものにしたのだと思います。

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