人権無視が正当化された社会と向き合わせる作品


 福祉を否定し人権の普遍性をもある意味敵視した社会。
 そのような社会への嫌悪と恐怖を感じつつ、生きていくために、歪んだ社会の現状に悩みつつ適応しようとした主人公。
 過不足ない絶妙に加減された描写でこの歪んだ社会を描き、その社会の気持ち悪さを伝えている。
 社会の気持ち悪さを感じるたびに、主人公のこの先が気になるよう誘導され、読者を作品世界へ没入させてくれます。


 作品は、主人公のこれからと認識を変えるかもしれない面白い場面に差し掛かっている。
 是非、この作品が訴えるテーマと人が人らしく生きようとする主人公の姿を追いかけていただきたい。

 そう思える作品です。

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