人を『物』として処分する世界。そこで生きる人々の生き様が胸を打つ。

日本共和国は、すばらしい国だ。
長く患う病人もいない。老人もいない。ニートもいない。
それらに使われる税金もない。
だから、国は豊かで、人々は安寧を約束されている。

しかし。
そのために、人々は完全に監視され、役に立たないと判断された人は『物』となる。

そんな国家で、主人公は衛兵将校の中でも狂人として恐れられる一人の女性と出会った。



前半の漢字タイトル部分の陰鬱さと凄惨さ。そして後半のタイトルがひらがなになった部分の、打って変わった雰囲気。そして再び漢字タイトルへ。

ぜひ、そのジェットコースターに乗るように次々と迫り来る絶望と希望。それを主人公とともに味わってみてください。

私は第31話で、涙が止まらなくなりました。

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